専用型は不要!型なしタルトの作り方と代用品4パターン
「タルト生地を作り始めてから、専用のタルト型がないことに気付いた」「グラタン皿に生地を敷いたら、焼いた後に取り出せなくなった」という失敗はありませんか?
タルト型がなくても、生地の縁を折り込んで天板で焼けば、型なしタルトを作れます。きれいな側面を作りたい場合は、グラタン皿やマフィン型、セルクルをタルト型の代用品として使うことも可能です。
この記事は「オーブンはあるけれど、専用のタルト型がない人」を対象にしています。オーブン自体がない場合は、市販のビスケットを砕いて冷やし固める方法が適しています。
この記事で分かること
- 専用型を使わない型なしタルトの作り方
- 天板だけでタルトを成形する方法
- グラタン皿をタルト型の代用にする方法
- マフィン型でミニタルトを作る方法
- セルクルを使用する際の敷き込み方
- 代用品ごとの向いているタルトと注意点
タルト型なしなら天板で作る方法が簡単
専用のタルト型を使わない場合は、生地を円形に伸ばしてフィリングをのせ、周囲を内側へ折り込む方法が簡単です。
「ガレット」や「型なしタルト」と呼ばれる成形方法で、天板とオーブンシートがあれば作れます。波型の側面はできませんが、手作りらしい素朴な見た目に仕上がります。
DELISH KITCHENの型なしタルトでも、生地を円形に伸ばして中央へフィリングをのせ、周囲を折り込んで焼く方法が紹介されています。
ただし、液体状のカスタードや柔らかいクリームは流れ出るため、型なし成形には向いていません。加熱しても流れにくいフルーツやアーモンドクリームなどを使用しましょう。
型なしで作るりんごタルトのレシピ
直径約18cmの型なしタルト1台分です。専用のタルト型は使用せず、オーブンシートを敷いた天板で焼きます。
タルト生地の材料
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 薄力粉 | 120g |
| 無塩バター | 60g |
| 粉糖 | 30g |
| 溶き卵 | 25g |
| 塩 | ひとつまみ |
りんごフィリングの材料
| 材料 | 分量 |
| りんご | 約300g・1~2個 |
| 砂糖 | 20g |
| コーンスターチ | 5g |
| レモン汁 | 小さじ1 |
| シナモン | 好みで少々 |
| 溶き卵 | 生地で余った分・つや出し用 |
コーンスターチは、りんごから出る水分を吸収してフィリングが流れるのを防ぐために使用します。
タルト生地の作り方
- 常温へ戻した無塩バターをボウルへ入れ、ゴムベラでクリーム状に練ります。
- 粉糖と塩を加え、全体が均一になるまで混ぜます。
- 溶き卵25gを2回に分けて加え、その都度よく混ぜます。
- 薄力粉をふるい入れ、ゴムベラで切るように混ぜます。
- 粉っぽさがなくなったら手で押さえてまとめ、平らにしてラップで包みます。
- 冷蔵庫で1時間ほど休ませます。
生地を長時間こねると硬くなるため、粉っぽさが消えた時点で混ぜるのをやめましょう。
フィリングと成形方法
- りんごの皮と芯を取り除き、厚さ約5mmの薄切りにします。
- りんご、砂糖、コーンスターチ、レモン汁、シナモンをボウルへ入れて混ぜます。
- タルト生地をオーブンシートで挟み、直径約24~25cm、厚さ約3mmの円形に伸ばします。
- 上側のオーブンシートを外し、下側のシートごと天板へ移します。
- 生地の外側を4cm程度残し、中央へりんごを並べます。ボウルに残った水分は入れません。
- 生地の縁を4~6か所に分け、ひだを作るように内側へ折り込みます。
- フィリングが見える中央部分を残し、折り込んだ生地同士の隙間を指で閉じます。
- 天板ごと冷蔵庫で15~20分冷やします。
- 生地の表面へ溶き卵を薄く塗ります。
- 180℃に予熱したオーブンで30~35分、縁と底に焼き色が付くまで焼きます。
焼き時間はオーブンによって異なります。りんごが柔らかくなり、生地の底まで乾いた状態を目安にしてください。
型なしタルトをきれいに作るコツ
フィリングをのせすぎない
フィリングを多くのせると、折り込んだ生地が開いたり、果汁が流れ出たりします。中央へ高さを出しすぎず、外側4cmは必ず空けてください。
水分の多いフルーツを使用する場合は、水気を拭き取るか、コーンスターチなどを混ぜて調整します。
生地を冷やしてから焼く
成形中にバターが柔らかくなると、焼いている途中で生地が広がりやすくなります。成形後に天板ごと15~20分冷やし、生地を締めてから焼きましょう。
折り目の隙間を閉じる
生地を折り込んだだけでは、焼いている間に折り目が開くことがあります。重なった部分を指で軽く押し、フィリングの果汁が漏れないように閉じてください。
オーブンシートの上で成形する
成形後の型なしタルトを持ち上げて天板へ移すと、生地が割れたり形が崩れたりします。
最初からオーブンシートの上で伸ばして成形し、シートごと天板へ移す方法が安全です。
タルト型の代用に使える4パターン
専用の波型タルト型がない場合は、次の4つの方法から、作りたいタルトに合うものを選びましょう。
| 代用方法 | 向いているタルト | 主な特徴 |
| 天板で型なし成形 | フルーツや焼き込みタルト | 専用型が完全に不要 |
| グラタン皿 | 取り出さずに提供するタルト | 柔らかいフィリングも入れられる |
| マフィン型 | ミニタルト、プレゼント用 | 小分けにしやすい |
| セルクル | 側面がまっすぐなタルト | 仕上がりが本格的 |
グラタン皿をタルト型の代用にする方法
オーブン対応のグラタン皿は、タルト型の代用品として使用できます。カスタードやチーズフィリングなど、型なし成形では流れてしまうフィリングにも向いています。
グラタン皿を使用する手順
- グラタン皿の内側へバターを薄く塗ります。
- 薄力粉を全体へまぶし、余分な粉を落とします。
- グラタン皿よりひと回り大きく伸ばしたタルト生地を敷き込みます。
- 底と側面を密着させ、フォークで底へ穴を開けます。
- 焼く前に冷蔵庫で30分ほど休ませます。
- 使用するフィリングのレシピに従って焼きます。
グラタン皿は底が外れないため、無理にタルトを取り出すと割れる可能性があります。焼き上がったタルトを皿に入れたまま切り分ける方法が確実です。
耐熱ガラス製の皿を使用する場合は、必ずオーブン対応であることを確認してください。iwakiの注意事項では、オーブンで加熱した耐熱ガラスの急冷や、熱い状態でぬれた場所へ置くことを避けるよう案内されています。
焼き上がったグラタン皿は乾いた鍋敷きへ置き、冷水やぬれ布巾へ触れさせないようにしてください。
マフィン型でミニタルトを作る方法
マフィン型は、直径6~7cm程度のミニタルトを一度に複数作りたい場合に適しています。
DELISH KITCHENのミニタルト台でも、直径7cmのマフィン型を使ってタルト生地を焼く方法が紹介されています。
マフィン型を使用する手順
- マフィン型の内側へバターを塗り、薄力粉を薄くまぶします。
- タルト生地を2~3mmの厚さに伸ばします。
- マフィン型の直径より2~3cm大きい円形に抜きます。
- 型へ生地を入れ、底から側面へ密着させます。
- 底へフォークで穴を開け、冷蔵庫で30分以上休ませます。
- オーブンシートと重しをのせ、180℃で約10分焼きます。
- 重しを外し、さらに約8~10分焼きます。
- 完全に冷めてから、縁を優しく押して取り出します。
マフィン型は一般的なタルト型より深いため、側面を上まで作るとフィリングが多くなります。タルト生地の高さは2~3cm程度にすると食べやすくなります。
シリコン製のマフィン型も使えますが、金属製より焼き色が付きにくい場合があります。必ず天板へ載せてから生地を入れ、形が崩れないようにしましょう。
セルクルをタルト型の代用にする方法

底のないセルクルも、タルト型の代用品として使えます。波型ではなく、側面がまっすぐなタルトに仕上がるのが特徴です。
貝印では、タルトにも使用できるセルクル型が販売されています。購入または使用する際は、オーブン対応の製菓用セルクルであることを確認しましょう。
セルクルを使用する手順
- 天板へオーブンシートを敷き、その上へセルクルを置きます。
- タルト生地を3mm程度の厚さに伸ばします。
- セルクルの内径に合わせて、底用の生地を円形に切ります。
- 側面の高さに合わせて、残りの生地を帯状に切ります。
- 底用の生地をセルクルの中へ置き、側面用の生地を内側へ沿わせます。
- 底と側面のつなぎ目を指で押し、隙間ができないように密着させます。
- フォークで底へ穴を開け、冷蔵庫で30分以上休ませます。
- オーブンシートと重しを入れ、使用する生地のレシピに従って焼きます。
セルクルには底がないため、底と側面の接着が不十分だと、柔らかいフィリングが漏れる可能性があります。生地を空焼きしてから冷たいフィリングを詰める方法が扱いやすいでしょう。
焼き上がった直後にセルクルを外すと側面が崩れるため、粗熱が取れてから垂直に持ち上げて外します。
タルト型の代用品を選ぶ基準
どの代用品が適しているかは、タルトの形やフィリングによって変わります。
| 作りたいタルト | おすすめの方法 |
| 焼き込んだフルーツタルト | 天板で型なし成形 |
| 皿から直接取り分けるタルト | グラタン皿 |
| 小さく配りたいタルト | マフィン型 |
| 側面をまっすぐ仕上げたい | セルクル |
| 冷たいカスタードやムースを詰めたい | マフィン型またはセルクル |
| 柔らかい液体状のフィリングを焼きたい | グラタン皿 |
専用型なしで手軽に作ることを優先するなら、天板で折り込む方法がおすすめです。一般的なホールタルトに近い形を求めるなら、セルクルが適しています。
型の代用で注意したいこと
オーブン対応の容器だけを使う
耐熱性のない皿や保存容器をオーブンへ入れると、変形や破損の原因になります。「電子レンジ対応」だけでは、オーブンで使えるとは限りません。
容器の底やパッケージにある耐熱温度と、オーブン対応表示を必ず確認してください。
アルミホイルだけで型を作らない
アルミホイルだけで作った型は、生地やフィリングの重さで変形しやすく、持ち上げた際にこぼれる危険があります。
専用型がない場合は、天板で型なし成形するか、オーブン対応のグラタン皿やマフィン型を使用しましょう。
代用品の形に合わせて生地量を調整する
同じ直径でも、深さや側面の角度によって必要な生地量は変わります。余った生地は無理に厚く敷かず、クッキーとして一緒に焼くと厚みの偏りを防げます。
完全に冷めてから外す
焼きたてのタルト生地は柔らかく、代用品から外す際に割れやすい状態です。特にマフィン型やセルクルでは、完全に冷ましてから外してください。
型なしタルトでよくある失敗
| 状態 | 主な原因 | 対処法 |
| 焼いている途中で生地が開く | 折り込みが浅い、冷却不足 | 外側を4cm残し、成形後に冷やす |
| フィリングが流れ出る | 水分が多い、折り目に隙間がある | 水分を切り、コーンスターチを加える |
| タルトの底が生焼けになる | フィリングが多い、生地が厚い | 生地を3mm程度にし、中央を厚くしすぎない |
| グラタン皿から外れない | 型離れの準備をしていない | 皿に入れたまま切り分ける |
| マフィン型から外すと割れる | 温かいうちに取り出した | 完全に冷ましてから縁を優しく押す |
| セルクルからフィリングが漏れる | 底と側面の接着不足 | つなぎ目を押し付け、先に空焼きする |
型なしタルトに関するQ&A
ここでは、代用品の選び方や焼き方など、専用のタルト型を使わずに作る際の疑問をまとめます。
グラタン皿なら何でも使えますか?
オーブン対応と明記されたグラタン皿だけ使用できます。電子レンジ対応のみの容器や、耐熱表示が確認できない食器は使用しないでください。
耐熱ガラスの場合も、急冷や直火を避け、商品の取扱説明書に従いましょう。
紙製やアルミ製のマフィンカップでも代用できますか?
オーブン対応の厚手のカップなら使用できますが、柔らかいカップは生地の重さで広がる可能性があります。金属製マフィン型の中へカップを入れて支える方法が安定します。
セルクルには底がなくても大丈夫ですか?
オーブンシートを敷いた天板へ直接置けば使用できます。底用と側面用の生地をしっかり接着し、フィリングが漏れない状態にしてください。
型なしタルトにタルトストーンは必要ですか?
天板で縁を折り込む型なしタルトには必要ありません。グラタン皿、マフィン型、セルクルでタルト台を空焼きする場合は、底の膨らみを抑えるために使用する方法があります。
オーブンがなくても型なしタルトを作れますか?
今回の型なしタルトは、専用型を使わずオーブンで焼くレシピです。オーブンもない場合は、市販のビスケットやクッキーを砕き、バターと混ぜて冷やし固める方法が適しています。
型なしタルトは前日に作れますか?
焼き込みタイプは前日に作れます。完全に冷ましてから乾燥しないように包み、使用したフィリングに合った温度で保存してください。
生のフルーツや生クリーム、カスタードを後からのせる場合は、タルト生地が湿るのを防ぐため、できるだけ食べる当日に仕上げましょう。
まとめ
専用のタルト型がなくても、タルト生地を円形に伸ばし、フィリングをのせて周囲を折り込めば、天板だけで型なしタルトを作れます。
柔らかいフィリングを入れたい場合はグラタン皿、小さなタルトを作りたい場合はマフィン型、側面をまっすぐ仕上げたい場合はセルクルが代用品として適しています。
型の代用では、必ずオーブン対応の容器を使用し、耐熱温度や取扱方法を確認することが大切です。成形後の生地を十分に冷やし、完全に冷めてから型を外すことで、崩れや焼き縮みを防ぎやすくなります。