焼かずに完成!オーブンなしタルトの作り方|ビスケット台が崩れないコツ
「オーブンなしでタルトを作ろうとしたら、生地が固まらず切った瞬間に崩れた」「電子レンジで加熱したら、サクサクではなく湿った生地になった」という失敗はありませんか?
オーブンを使わない場合は、薄力粉から生地を作るのではなく、すでに焼かれている市販のビスケットやクッキーを砕いて利用する方法が簡単です。溶かしバターをなじませて型へ押し固め、冷蔵庫で冷やせば、焼かないタルト台を作れます。
この記事では、基本のビスケット生地に加え、バターなしの方法や、電子レンジ・ノンフライヤー・ヘルシオ・ビタントニオの使い分けまで紹介します。
この記事で分かること
- オーブンなしで作る15cmタルト台の材料と手順
- ビスケット生地を崩れにくくする割合
- ビスケットとクッキーを使う場合の違い
- ビスケット生地をバターなしで作る方法
- 電子レンジやノンフライヤーでタルトを作れるか
- ヘルシオやビタントニオを使う場合の注意点
オーブンなしのタルトはビスケットで作るのが簡単
オーブンなしでタルトを作る場合は、市販のビスケットを砕き、油脂を混ぜて冷やし固める方法が簡単です。
薄力粉から作る一般的なクッキー生地やタルト生地は、加熱しないと粉っぽさが残ります。生の小麦粉を使ったクッキー生地を、そのまま冷やしてタルト台にすることはできません。
焼かないタルトでは、すでに加熱されている市販のビスケットやクッキーを使用します。明治の公式レシピでも、全粒粉ビスケットへ溶かしバターを混ぜ、型へ押し固めて冷蔵庫で冷やす方法が紹介されています。
ただし、焼いたタルト生地とまったく同じ食感にはなりません。オーブンなしのビスケット台は、パート・シュクレよりもザクザクしており、クッキーに近い食感になります。
オーブンなしで作るビスケットタルトのレシピ
直径15cmの底が外れるタルト型1台分です。底だけでなく、側面にもビスケット生地を作れる分量にしています。
材料
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| プレーンビスケット | 120g |
| 無塩バター | 60g |
有塩バターでも作れますが、使用するビスケットによっては塩味が強くなる場合があります。甘いフィリングを詰める場合は、無塩バターの方が味を調整しやすいでしょう。
下準備
タルト型の底へ、型に合わせて切ったオーブンシートを敷きます。側面から外すのが難しい型の場合は、細長く切ったシートも側面へ敷いてください。
底が外れない型を使う場合は、ラップまたはオーブンシートを型より大きく敷き、持ち上げて取り出せるようにしておきます。
作り方
- ビスケットを厚手の保存袋へ入れ、麺棒などでたたいて細かく砕きます。
- 大きな粒がなくなったら、袋の上から麺棒を転がし、パン粉より細かい状態にします。
- バターを耐熱容器へ入れ、電子レンジ600Wで20秒ずつ加熱して溶かします。加熱するたびに混ぜ、沸騰させないようにしてください。
- 砕いたビスケットへ溶かしバターを加え、袋の上から均一になじませます。
- 生地をタルト型へ入れ、最初に側面、次に底の順で押し固めます。
- コップの底や計量スプーンの背を使い、厚さが均一になるようにしっかり押します。
- 冷蔵庫で1時間以上、急ぐ場合は冷凍庫で約30分冷やし固めます。
- タルト台が固まったら型から外し、完全に冷ましたフィリングを詰めます。
森永製菓も、使用するビスケットによって必要なバターの量が異なると説明しています。森永製菓のビスケットを使ったタルト生地の目安を見ても、商品の油分や食感によって配合が変わります。
最初はビスケットとバターを2対1で混ぜ、握ったときに形を保てるか確認すると調整しやすいでしょう。
ビスケット台が崩れないようにするコツ
ビスケットをできるだけ細かく砕く
粒が大きく残っていると、ビスケット同士の間に隙間ができ、切ったときに崩れやすくなります。
ザクザクした食感を残そうとして粗く砕きすぎるより、細かい砂状になるまで砕いた方がタルト台として安定します。
バターを全体へ均一になじませる
バターが一部分に偏ると、油っぽい場所と崩れやすい場所ができます。全体が湿った砂のような状態になるまで、袋の上からよく揉み込みましょう。
手で握って形が残れば、型へ詰められる状態です。
側面から押し固める
最初に底を固めると、側面へ生地を押し上げにくくなります。先に側面の高さを2~3cm程度作り、残った生地を底へ広げると形を整えやすくなります。
側面は厚すぎると切りにくくなるため、5mm程度を目安にしてください。
コップの底で強く押す
手のひらだけでは、生地の中に空気が残ることがあります。底が平らなコップや計量カップを押し当て、隙間をなくすように固めましょう。
ただし、押しすぎてバターが染み出す場合は、バターの量が多すぎる可能性があります。
温かいフィリングを入れない
温かいカスタードやチョコレートを流すと、ビスケット台のバターが溶けて崩れやすくなります。
フィリングは粗熱を取り、タルト台が十分に固まってから詰めてください。生クリームやフルーツを使用する場合も、食べる直前まで冷蔵庫で冷やしておきます。
ビスケットとクッキーはどちらがタルト台に向いている?
オーブンなしのタルトには、ビスケットとクッキーのどちらも使用できます。ただし、もともと含まれている油脂の量によって、追加するバターの分量が変わります。
| 種類 | 特徴 | バターの調整 |
| プレーンビスケット | 甘さと油分が控えめで扱いやすい | ビスケットの約半量 |
| 全粒粉ビスケット | 香ばしく、ザクザクした食感 | 基本配合から調整 |
| バタークッキー | 油脂が多く、濃厚な味 | 追加するバターを減らす |
| ココアクッキー | チョコ系のフィリングと合わせやすい | 商品の油分を確認する |
| クリームサンドクッキー | 甘味と油脂が多い | クリームを除くか、バターを大幅に減らす |
「タルトのクッキーレシピ」や「クッキー生地のタルト」を探している場合も、オーブンなしなら市販の焼成済みクッキーを使います。
ここでいうボトムクッキーは、クッキーを砕いてタルトの底へ敷いたものです。薄力粉から作る生のクッキー生地を、加熱せずに使用する方法ではありません。
簡単ビスケット生地に向いている商品
初心者には、クリームやチョコチップが入っていない、シンプルで硬めのビスケットがおすすめです。
柔らかいクッキーや、しっとりしたタイプは細かく砕きにくく、油分も多いため、追加するバターの調整が難しくなります。
簡単ビスケット生地に向いているのは、次のような商品です。
- プレーンタイプ
- 全粒粉タイプ
- グラハムビスケット
- 甘さ控えめのココアビスケット
- クリームが挟まっていない硬めのクッキー
商品によって重量や油分が異なるため、「何枚」ではなくグラムで量りましょう。
ビスケット生地をバターなしで作る方法
ビスケットタルトをバターなしで作る場合は、冷蔵庫で固まる油脂を使用します。
ココナッツオイルで代用する
15cm型の場合は、プレーンビスケット120gに対して、溶かしたココナッツオイル約50~55gを目安にします。
作り方はバターの場合と同じです。ただし、ココナッツオイルは室温が高いと柔らかくなるため、完成後も冷蔵保存し、食べる直前に取り出してください。
ココナッツの香りが苦手な場合は、香りを抑えた精製タイプが使いやすいでしょう。
植物性マーガリンで代用する
植物性マーガリンを使用する場合は、ビスケット120gに対して55~60g程度から調整します。
商品によって水分量や柔らかさが異なるため、最初から全量を加えず、握ったときにまとまる状態を目安にしてください。乳成分を含む商品もあるため、乳製品を避けたい場合は原材料表示の確認が必要です。
サラダ油だけで固めるのはおすすめしない
サラダ油や米油は冷蔵庫へ入れても固まりにくいため、焼かないビスケット台の接着役には向いていません。
液体油を加えすぎると、タルト台が固まらず、切ったときにボロボロ崩れたり油が染み出したりします。バターなしで作る場合は、冷えると固まる油脂を選びましょう。
電子レンジでタルト生地は作れる?

電子レンジは、ビスケットタルトに使うバターを溶かしたり、フィリングを加熱したりする用途に向いています。
一方、電子レンジのレンジ機能だけで、生のクッキー生地を焼いたようにサクサクへ仕上げるのは困難です。電子レンジは食品内部の水分を利用して加熱するため、オーブンのような焼き色や香ばしさが付きにくくなります。
電子レンジを使う場合は、次の役割に限定すると失敗しにくいでしょう。
| 電子レンジでできること | 向き・不向き |
| バターを溶かす | 向いている |
| チョコレートやフィリングを加熱する | 向いている |
| 市販ビスケットの台を固める | 加熱不要。冷蔵庫を使用する |
| 生のクッキー生地をサクサクに焼く | 向いていない |
| オーブン機能付きレンジで焼く | 可能。ただしオーブン調理になる |
金属製のタルト型は電子レンジ機能では使用できません。バターを溶かす場合は、電子レンジ対応の耐熱容器を使用してください。
ノンフライヤーならタルトを焼ける?
ノンフライヤーは熱風で食品を加熱するため、機種によってはタルトや焼き菓子を作れます。フィリップスの公式案内でも、ノンフライヤーでタルト、ケーキ、マフィンなどを調理できるとされています。
ただし、ノンフライヤーを使う場合は「焼かないタルト」ではなく、小型の熱風オーブンで焼く方法に近くなります。
使用する際は、次の点を確認してください。
- バスケットへ収まる耐熱型を使用する
- 熱風を遮らないよう、型の周囲に隙間を作る
- 使用できるオーブンシートや型を取扱説明書で確認する
- 温度と時間は機種付属のレシピを優先する
- 表面が焦げやすいため、途中で焼き色を確認する
ノンフライヤーで生のタルト生地を焼く場合は、今回のビスケット台ではなく、加熱用に調整されたタルト生地レシピを使用してください。
ヘルシオでタルトを作る場合
ヘルシオには電子レンジ機能だけでなく、オーブンやウォーターオーブン機能を備えた機種があります。オーブン機能を使用すれば、通常のタルト生地を焼くことが可能です。
シャープのヘルシオ取扱説明書・クックブックにも、クッキーやタルトを含む焼き菓子が掲載されています。
ただし、レンジ機能だけではサクサクしたタルト生地になりにくいため、次のように使い分けましょう。
| ヘルシオの機能 | タルトへの使い方 |
| レンジ機能 | バターやフィリングの加熱 |
| オーブン機能 | 一般的なタルト生地を焼く |
| ウォーターオーブン | 対応レシピがある場合に使用 |
| 自動メニュー | 機種ごとのクックブックに従う |
ヘルシオは機種によって搭載機能や角皿の位置が異なります。温度や時間を一律に設定せず、使用している機種の取扱説明書を確認してください。
ビタントニオならミニタルトを作れる
ビタントニオの対応するワッフル&ホットサンドベーカーは、別売りのタルトレットプレートを使用することでミニタルトを焼けます。
ビタントニオ公式のタルトレットプレートは、生地をのせて挟むことで、形と厚さのそろった小さなタルト台を作れるプレートです。
通常の15~18cmホールタルトではなく、一口サイズのタルトレットを作りたい場合に向いています。
購入前には、本体とタルトレットプレートの型番が対応しているか確認してください。すべてのビタントニオ製品で使用できるわけではありません。
オーブンを使わないタルトでよくある失敗
| 状態 | 主な原因 | 対処法 |
| 切るとボロボロ崩れる | ビスケットが粗い、油脂が少ない | 細かく砕き、溶かしバターを小さじ1ずつ追加する |
| 生地が油っぽい | バターが多い、押し固めすぎ | バターを減らし、染み出すほど押さない |
| 型から外せない | シートを敷いていない | 底取型を使うか、ラップやシートを敷く |
| 側面が落ちる | 押し固め不足、冷却不足 | 側面から固め、冷蔵庫で1時間以上冷やす |
| フィリングを入れると柔らかい | フィリングが温かい、水分が多い | 完全に冷まし、食べる直前に詰める |
| 底が硬くて切れない | 生地が厚い、バターが多い | 底を5mm程度にし、切る数分前に冷蔵庫から出す |
オーブンなしタルトに関するQ&A
ここでは、クッキーの選び方や家電の使い分けなど、オーブンなしでタルトを作る際に迷いやすい点をまとめます。
ビスケットとバターの割合はどのくらいですか?
プレーンビスケットの場合は、ビスケット2に対してバター1が基本的な目安です。
ただし、バタークッキーやクリームサンドクッキーはもともとの油脂が多いため、追加するバターを減らす必要があります。握ったときに形が残る状態を目安に調整しましょう。
クッキー生地を電子レンジで加熱できますか?
電子レンジでは加熱できますが、オーブンで焼いたようなサクサク感や焼き色は期待しにくくなります。電子レンジだけで作る場合は、生のクッキー生地ではなく、市販の焼成済みクッキーを砕いた方法がおすすめです。
ビスケットタルトはバターなしでも固まりますか?
ココナッツオイルや植物性マーガリンなど、冷えると固まる油脂を使えば作れます。サラダ油や米油のような液体油だけでは、冷やしても固まりにくいため注意してください。
タルトストーンは必要ですか?
焼かないビスケットタルトには必要ありません。型へ押し固めて冷やすだけで作れます。
ノンフライヤーやヘルシオのオーブン機能で生のタルト生地を焼く場合は、レシピによってタルトストーンが必要になります。
ビタントニオでビスケット生地を焼けますか?
砕いたビスケット生地より、タルトレットプレート用に調整された生のクッキー生地やパイ生地が適しています。使用するプレートの公式レシピを優先してください。
作ったビスケットタルトは保存できますか?
フィリングを入れていない台は、ラップや密閉容器で乾燥とにおい移りを防ぎ、冷蔵庫で保存します。食感を保つため、できるだけ翌日までに使用しましょう。
カスタード、生クリーム、クリームチーズ、フルーツなどを詰めた後は必ず冷蔵保存し、使用したフィリングに合わせて早めに食べてください。
まとめ
オーブンなしでタルトを作るなら、市販のビスケットやクッキーを砕き、溶かしバターを混ぜて冷やし固める方法が簡単です。
15cm型では、プレーンビスケット120gと無塩バター60gを基本にします。ビスケットを細かく砕き、側面からしっかり押し固め、冷蔵庫で1時間以上冷やすことが崩れにくくするポイントです。
バターなしで作る場合は、冷えると固まるココナッツオイルや植物性マーガリンを使用します。液体のサラダ油だけでは固まりにくいため注意しましょう。
電子レンジはバターやフィリングの加熱、ノンフライヤーやヘルシオは生地を焼く方法、ビタントニオはミニタルト作りに向いています。焼かずに手軽に作りたい場合は、家電を使わずビスケット台を冷やし固める方法が最も取り入れやすいでしょう。