水っぽくならない!ズッキーニとベーコンの惣菜タルトレシピ
「野菜を入れたらタルトの底が水っぽくなった」「中の卵液が固まらなかった」という経験はありませんか。
惣菜タルトを上手に作るポイントは、タルト台へ詰める前に具材を炒め、余分な水分を飛ばすことです。特にズッキーニやきのこなどの野菜は、そのまま詰めると焼いている途中で水分が出やすいため注意しましょう。
今回は、焼成済みのタルト台を使った、ズッキーニとベーコンの惣菜タルトレシピを紹介します。お菓子用のタルト生地の作り方は繰り返さず、ご飯系のタルトを作る工程に絞って解説します。
この記事で分かること
- 18cm型で作るズッキーニタルトのレシピ
- 惣菜タルトとキッシュの違い
- ズッキーニから水分が出るのを防ぐ方法
- 卵液をきれいに固める焼き方
- 前菜やランチとしての盛り付け方
- 和食に合わせやすい具材と味付け
- ペイザンヌという言葉の意味
- 惣菜タルトの保存方法と温め直し方
惣菜タルトとは
惣菜タルトは、肉、魚、野菜、チーズなどの塩味の具材をタルト台へ詰めて焼いた料理です。
フルーツやカスタードを使う甘いタルトとは異なり、食事や前菜として食べられます。「ご飯系タルト」と呼ばれる場合もありますが、必ずしもご飯を入れるわけではありません。食事向けのタルトという意味で使われています。
惣菜タルトとキッシュの違い
惣菜タルトは、塩味のタルト全般を指す幅広い呼び方です。卵と生クリームや牛乳を混ぜた卵液を流して焼くキッシュも、惣菜タルトの一種と考えられます。
今回作るズッキーニタルトも卵液を使用するため、キッシュに近い仕上がりです。
| 種類 | 主な中身 | 特徴 |
|---|---|---|
| 惣菜タルト | 野菜、肉、魚、チーズなど | 塩味のタルト全般 |
| キッシュ | 具材と卵・乳製品の卵液 | 中身がなめらかでボリュームがある |
| 甘いタルト | 果物、クリーム、チョコレートなど | デザートやお菓子として食べる |
ズッキーニなどの夏野菜は卵液との相性がよく、富澤商店でもズッキーニ、なす、ひき肉などを使った夏野菜キッシュが紹介されています。
ズッキーニとベーコンの惣菜タルトレシピ
直径18cmの焼成済みタルト台を使用します。作業時間は約25分、焼き時間は約30~35分です。
材料
| 材料 | 分量 |
| 焼成済みの18cmタルト台・無糖 | 1台 |
| ズッキーニ | 小1本・約150g |
| 玉ねぎ | 1/2個・約100g |
| ベーコン | 60g |
| マッシュルームまたはしめじ | 60g |
| 卵 | 2個 |
| 牛乳 | 100ml |
| 生クリーム | 50ml |
| ピザ用チーズ | 50g |
| オリーブオイル | 小さじ1 |
| 塩 | 小さじ1/4 |
| 黒こしょう | 少々 |
| ナツメグ | 少々・任意 |
生クリームを使わずに作りたい場合は、牛乳を合計150mlにしてください。あっさりした味になりますが、卵液はやや柔らかく仕上がります。
タルト台の深さによって卵液が余ることがあります。無理にすべて流さず、余った分は耐熱容器へ入れて一緒に焼きましょう。
下準備
- オーブンを180℃に予熱する
- ズッキーニを5~7mm幅の半月切りにする
- 玉ねぎを薄切りにする
- ベーコンを1cm幅に切る
- きのこを食べやすい大きさに切る
- タルト台を天板へ置く
タルト台が未焼成の場合は、使用する商品の説明に従って空焼きしてください。今回のレシピでは、焼成済みまたは空焼き済みのタルト台を使用します。
具材を炒める
フライパンへオリーブオイルとベーコンを入れ、中火で炒めます。ベーコンから脂が出てきたら、玉ねぎときのこを加えてください。
玉ねぎが透き通ってきたらズッキーニを加え、さらに3~4分炒めます。最後に少し火を強め、フライパンに見える水分を飛ばしましょう。
炒めた具材はバットや皿へ広げ、粗熱を取ります。熱いままタルト台へ詰めると、卵液が部分的に固まったり、タルト台が湿ったりする原因になります。
卵液を作る
ボウルへ卵を割り入れ、泡立てないように溶きほぐします。
牛乳、生クリーム、塩、黒こしょう、好みでナツメグを加えて混ぜてください。卵白のかたまりが気になる場合は、目の細かいざるで一度こすとなめらかに仕上がります。
ベーコンやチーズには塩分があるため、塩を増やしすぎないようにしましょう。
タルト台へ詰めて焼く
タルト台の底へピザ用チーズの半量を広げます。冷ました具材を入れ、卵液をゆっくり流してください。
卵液はタルト台の八分目までを目安にします。残りのチーズを表面へ散らし、180℃のオーブンで30~35分焼きましょう。
表面に焼き色がつき、中央を軽く揺らしても液体のように波打たなければ焼き上がりです。加熱の安全性が気になる場合は、中心部を75℃で1分以上加熱することが目安になります。
焼き上がったら型に入れたまま10~15分置き、中身を落ち着かせてから切り分けます。
惣菜タルトが水っぽくなるのを防ぐポイント
野菜を先に炒める
ズッキーニ、きのこ、玉ねぎなどの野菜は、焼くと水分が出ます。生のままタルト台へ入れず、あらかじめ炒めて水分を飛ばしてください。
特に冷凍野菜を使う場合は、解凍して水気を拭き取ってから炒めます。
炒めた具材を冷ます
熱い具材へ卵液をかけると、卵液が均一に固まりにくくなります。具材から出る蒸気もタルト台を湿らせるため、粗熱を取ってから詰めましょう。
タルト台を空焼きする
未焼成のタルト生地へ水分の多い卵液を直接流すと、底が生焼けになりやすくなります。
タルト生地から作る場合は、重石を使って先に空焼きしてください。底へチーズを薄く敷くと、卵液の水分が染み込むのも抑えられます。
卵液を入れすぎない
卵液を縁まで注ぐと、オーブンへ移動するときにこぼれます。具材を詰めすぎた場合も中心まで火が通りにくくなるため、タルト台の八分目を目安にしてください。
前菜・ランチ・ご飯系料理としての食べ方

惣菜タルトは、切り分ける大きさと付け合わせを変えることで、前菜からランチまで幅広く使えます。
| 食べ方 | 18cmタルトの目安 | 合わせる料理 |
| 前菜 | 1/8切れ | 葉物野菜、ピクルス |
| 軽めのランチ | 1/6切れ | スープ、サラダ |
| しっかりしたランチ | 1/4切れ | 温野菜、具だくさんスープ |
| 夕食のおかず | 1/6~1/4切れ | 肉料理、魚料理、サラダ |
朝食やランチにする場合は、温めた惣菜タルトへ野菜スープを添えると、献立を組み立てやすくなります。
パーティーの前菜として出す場合は、小さめに切り、ミニトマトやベビーリーフと一緒に盛り付けると華やかです。
和食に合わせる惣菜タルトアレンジ
惣菜タルトは洋食の印象が強い料理ですが、具材と調味料を変えれば和食の献立にも取り入れられます。
ねぎときのこの和風惣菜タルト
ズッキーニとベーコンを、長ねぎ、しめじ、鶏肉へ置き換えます。
卵液の塩を省き、白みそ小さじ1~2を牛乳へ溶かして加えてください。白みその塩分は商品によって異なるため、最初は少なめにします。
刻みのりや小ねぎを焼き上がりに散らすと、和風の香りを加えられます。
ツナとれんこんの惣菜タルト
水気を切ったツナ、薄切りのれんこん、玉ねぎを炒めて使用します。卵液へ薄口しょうゆ小さじ1を加える場合は、塩を省いてください。
れんこんの歯応えが残るため、柔らかな卵液との食感の違いを楽しめます。
ご飯に合わせる場合
惣菜タルト自体にタルト生地が使われているため、ご飯を添えると炭水化物が多くなります。
和食の夕食に取り入れる場合は、ご飯を少なめにして、みそ汁や野菜料理を添えると全体をまとめやすくなります。
タルト・ペイザンヌとは
「ペイザンヌ」はフランス語の「paysanne」に由来し、田舎風、農村風、素朴なスタイルという意味で使われます。
料理では、野菜を飾りすぎずに並べた素朴なタルトや、家庭的な材料を使った料理を「ペイザンヌ風」と表現することがあります。
ただし、「タルト・ペイザンヌ」は惣菜タルトだけを指す名称ではありません。りんごなどを使った甘い田舎風タルトに使われる場合もあるため、「惣菜タルト」と完全に同じ意味ではない点に注意しましょう。
今回のズッキーニタルトも、旬の野菜を大きめに切って素朴に並べれば、ペイザンヌ風の惣菜タルトとして楽しめます。
惣菜タルトの保存方法と温め直し方
惣菜タルトには卵や乳製品を使用しているため、焼き上がったまま長時間室温へ置かないようにします。
粗熱が取れたら一切れずつ包み、密閉容器へ入れて冷蔵してください。家庭で作ったものは、翌日までを目安に早めに食べ切るのがおすすめです。
温め直す場合は、160~170℃のオーブンまたはトースターで8~10分加熱します。表面が焦げそうな場合は、アルミホイルをかぶせてください。
電子レンジだけで温めるとタルト台が柔らかくなります。先に電子レンジで軽く温め、最後にトースターで焼くと、短時間で中まで温まり、表面の食感も戻しやすくなります。
惣菜タルトに関するよくある質問
惣菜タルトを作る際に迷いやすい、材料の代用や作り置きについてまとめました。
冷凍パイシートでも作れますか?
作れます。型へ敷いたパイシートにフォークで穴を開け、重石をのせて先に空焼きしてください。パイ生地は膨らみやすいため、底と側面を型へ密着させることがポイントです。
生クリームなしでも作れますか?
生クリーム50mlを牛乳50mlへ置き換えられます。生クリームを使った場合よりもコクが弱く、軽い仕上がりになります。
ズッキーニ以外に使える野菜はありますか?
ほうれん草、ブロッコリー、パプリカ、なす、かぼちゃ、きのこなどが使えます。水分の多い野菜は、下ゆでや炒め調理をしてからタルト台へ詰めてください。
前日に作れますか?
前日に焼いて冷蔵保存できます。当日はオーブンやトースターで温め直すと、タルト台の食感が戻りやすくなります。
焼く前の状態で長時間保存すると、卵液の水分がタルト台へ染み込みます。前日に準備する場合は、炒めた具材と卵液を別々に冷蔵し、焼く直前に詰める方法がおすすめです。
お弁当に入れられますか?
入れられますが、卵液を半熟にせず、中心まで十分に加熱してください。焼いた後は完全に冷ましてから弁当箱へ詰め、保冷剤を使用します。
農林水産省も、お弁当へ入れる卵料理や肉料理は中心までしっかり加熱し、冷ましてから詰めるよう案内しています。
タルトの底が柔らかくなった原因は何ですか?
野菜の水分、熱い具材、タルト台の空焼き不足、卵液の入れすぎなどが考えられます。
野菜を十分に炒める、具材を冷ます、タルト台を空焼きする、底へチーズを敷くという順番で対策してください。
まとめ
惣菜タルトは、野菜、肉、魚、チーズなどをタルト台へ詰めて焼く、ご飯系の料理です。小さく切れば前菜、大きめに切ってスープやサラダを添えればランチとして楽しめます。
ズッキーニタルトを水っぽくしないためには、ズッキーニやきのこを先に炒め、余分な水分を飛ばすことが重要です。炒めた具材を冷ましてからタルト台へ詰め、卵液は八分目まで注ぎましょう。
長ねぎ、きのこ、れんこん、みそ、しょうゆなどを使えば、和食に合わせやすい惣菜タルトへアレンジできます。
ペイザンヌは田舎風や素朴なスタイルを表す言葉で、惣菜タルトだけを意味する名称ではありません。旬の野菜を飾りすぎずに並べれば、家庭的なペイザンヌ風タルトとして楽しめます。