タルト生地はバターなしで作れる!植物油でサクサクに仕上げるレシピ
「タルトを作りたいのに無塩バターがない」「バターを植物油へ同量置き換えたら、生地がベタベタになった」という経験はありませんか?
バターと植物油では、水分量や冷えたときの固まり方が異なります。そのため、通常のタルト生地レシピにあるバターを、同じ量の油へ置き換えるだけではうまくいきません。
しかし、最初から植物油に合わせた配合にすれば、バターなしでもサクッと軽いタルト生地を作れます。この記事では、15cm型で作りやすい基本レシピと失敗しにくいポイントを紹介します。
この記事で分かること
- バターなしで作る15cmタルト生地の材料と作り方
- タルト生地に向いている植物油の選び方
- 生地がまとまらない・ベタつく場合の対処法
- 有塩バターしかない場合の使い方
- 植物油を無塩バター代用として使う際の注意点
タルト生地はバターなしでも作れる
タルト生地は、バターの代わりに米油やサラダ油などの植物油を使って作れます。バターを常温へ戻したり、細かく切って薄力粉へなじませたりする必要がないため、準備に時間がかかりにくいのがメリットです。
実際に、日清製粉ウェルナの公式レシピでも、バターを使わずオリーブオイルで作るタルト・キッシュ生地が紹介されています。
ただし、植物油はバターのように冷蔵庫でしっかり固まりません。バター生地よりも香りは控えめで、軽くサクサクとした食感に仕上がります。
なお、バターなしだからといって、必ずしもカロリーが低くなるわけではありません。植物油も油脂なので、使用量は正確に量りましょう。
バターなしのタルト生地レシピ
15cmの底が外れるタルト型1台分の配合です。今回は薄力粉と卵を使用します。
米粉、卵なし、ホットケーキミックスでは生地のまとまり方が変わるため、このレシピの単純な置き換えはおすすめしません。
材料
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 薄力粉 | 100g |
| 粉糖 | 30g |
| 米油またはサラダ油 | 35g |
| 溶き卵 | 20g |
| 塩 | ひとつまみ |
| バニラオイル | 2~3滴・好みで |
生地がどうしてもまとまらない場合に備えて、残った溶き卵を取っておきます。
作り方
- ボウルに植物油、粉糖、塩を入れ、泡立て器で全体が均一になるまで混ぜます。
- 溶き卵20gを2回に分けて加え、その都度よく混ぜます。
- 薄力粉をふるい入れ、ゴムベラで切るように混ぜます。
- 粉っぽさが少し残る段階で、生地を押し付けるようにまとめます。こねすぎないように注意してください。
- 生地を平らにしてラップで包み、冷蔵庫で20~30分休ませます。
- 生地をラップまたはオーブンシートで挟み、約3mmの厚さに伸ばします。
- タルト型へ敷き込み、側面まで密着させます。余分な生地を切り落とし、底全体へフォークで穴を開けます。
- 型ごと冷蔵庫で10~15分休ませます。
- オーブンシートとタルトストーンをのせ、180℃に予熱したオーブンで12~15分焼きます。
- タルトストーンとシートを外します。焼き込むフィリングを入れる場合は、そのレシピに従って再び焼きます。
カスタードや生クリームなど、加熱しないフィリングを詰める場合は、タルトストーンを外してからさらに6~8分焼き、全体へ薄く焼き色を付けます。焼き時間はオーブンによって調整してください。
バターなしのタルトをサクサクにするコツ
材料はグラム単位で量る
植物油は少量増えただけでも、生地がベタつきやすくなります。大さじでは誤差が出やすいため、できるだけスケールで35gを量りましょう。
生地をこねすぎない
薄力粉を加えた後に長時間こねると、焼き上がった生地が硬くなります。ゴムベラで切るように混ぜ、最後は手で押さえてまとめる程度にします。
生地を引っ張って型へ敷かない
伸ばした生地を引っ張りながら型へ入れると、焼いている途中で縮みやすくなります。型の中心から底、側面の順に、余裕を持たせながら密着させてください。
焼く前にもう一度冷やす
植物油はバターほど固まりませんが、生地を休ませることで薄力粉へ水分がなじみ、形が安定しやすくなります。型へ敷いた後も10~15分冷やしてから焼きましょう。
タルト生地に向いている植物油

バターなしのタルト生地には、香りの強くない植物油が向いています。
| 油の種類 | タルト生地への向き・特徴 |
|---|---|
| 米油 | 香りが控えめで、お菓子の風味を邪魔しにくい |
| サラダ油・キャノーラ油 | 手に入りやすく、クセが少ない |
| 太白ごま油 | ごまの香りがほとんどなく、お菓子にも使いやすい |
| オリーブオイル | 香りが残りやすく、甘いタルトより惣菜系タルト向き |
| ココナッツオイル | 温度で固さが変わるため、専用配合で作るのがおすすめ |
風味を抑えたい場合は、米油またはクセの少ないサラダ油を選ぶと作りやすいでしょう。
バターなしのタルト生地でよくある失敗
| 状態 | 主な原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| 生地がまとまらない | 卵が少ない、薄力粉の吸水差 | 残った溶き卵を小さじ1ずつ加える |
| 生地がベタつく | 油が多い、材料が正確に量れていない | すぐに粉を増やさず、冷蔵庫で休ませる |
| 生地が割れる | 水分不足、薄く伸ばしすぎた | 溶き卵を少量加え、割れた部分は余った生地で補修する |
| 焼くと縮む | 生地を引っ張った、休ませる時間が短い | 型へ押し付けずに敷き、焼く前に冷やす |
| 食感が硬い | 生地のこねすぎ、薄力粉の足しすぎ | 粉っぽさが消えた時点で混ぜるのをやめる |
| 油っぽく感じる | 油の入れすぎ、焼き不足 | 油を正確に量り、底まで十分に焼く |
生地がまとまらないときは、植物油ではなく溶き卵を少量加えるのがポイントです。油を追加すると、焼き上がりが油っぽくなる可能性があります。
有塩バターは使える?無塩バター代用の考え方
今回のタルト生地レシピには、有塩バターも無塩バターも使用しません。無塩バターがない場合は、専用配合で植物油を使う方法が分かりやすいでしょう。
一方、一般的なバター使用のタルト生地レシピを作る場合は、有塩バターで代用できることもあります。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 無塩バターがなく、バターの風味を残したい | 有塩バターを同量使い、レシピに含まれる塩を省く |
| 完成時の塩味を正確に調整したい | 無塩バターを使用する |
| バターを使わず植物油で作りたい | 通常のバターを同量の油へ置き換えず、今回の専用配合を使う |
| マーガリンで代用したい | 水分量や風味が商品ごとに異なるため、専用レシピを使う |
有塩バターは無塩バターの代わりに使える場合がありますが、お菓子では塩味を強く感じる可能性があります。有塩バターを代用すると塩味が強くなる場合があるとされています。
繊細な甘さに仕上げたいフルーツタルトやカスタードタルトでは、無塩バターを使う方が味を調整しやすくなります。
また、無塩バターを植物油で代用するときは、同じ重量で置き換えないでください。バターと植物油では水分量や性質が異なるため、今回のような植物油専用の生地レシピを使いましょう。
バターなしのタルト生地に関するQ&A
ここでは、材料の変更や保存方法など、バターなしのタルト生地で迷いやすい点をまとめます。
卵なしでも作れますか?
今回のレシピでは、卵が生地をまとめ、焼き上がりの形を保つ役割を担っています。そのまま卵を省くと生地が崩れやすくなるため、卵なし専用の配合を使用してください。
なお、バターなしであっても、このレシピは卵不使用ではありません。
米粉へ置き換えられますか?
薄力粉と米粉では吸水性や生地のつながり方が異なるため、同じ分量では置き換えられません。グルテンフリーで作る場合は、米粉用に調整されたタルト生地レシピが必要です。
オリーブオイルでも作れますか?
作れますが、オリーブオイルの香りや苦味が残る場合があります。甘いフルーツタルトには米油やサラダ油、キッシュなどの惣菜タルトにはオリーブオイルが合わせやすいでしょう。
バターなしなら乳製品不使用ですか?
今回のタルト生地自体には乳製品を使用していません。ただし、卵は使用しています。また、カスタード、生クリーム、チョコレートなど、詰めるフィリングに乳成分が含まれる場合があります。
アレルギー対応が必要な場合は、使用する材料の表示や製造環境も含めて確認してください。
焼いたタルト生地は作り置きできますか?
フィリングを入れていないタルト台は、完全に冷ましてから密閉容器へ入れ、湿気の少ない場所で保管します。食感を保つため、できるだけ翌日までに使用するのがおすすめです。
カスタードや生クリームなどを詰めた後は常温保存せず、使用したフィリングに合わせて冷蔵保存してください。
まとめ
タルト生地は、米油やサラダ油などの植物油を使えば、バターなしでも作れます。バターを柔らかくする手間がなく、軽くサクサクとした食感に仕上がるのが特徴です。
ただし、通常のレシピにある無塩バターを、同じ重量の植物油へ置き換えることはできません。植物油に合わせた配合を使用し、材料を正確に量ることが大切です。
有塩バターしかない場合は、バターを使うレシピの塩を省いて代用できますが、仕上がりの塩味は変わる可能性があります。バターの香りを重視するなら無塩バター、手軽さや軽い食感を求めるなら植物油と、好みに合わせて選びましょう。