マドレーヌをドーナツ型で焼くとどうなる?穴が埋まる・外れない・パサつく失敗を防ぐ方法
マドレーヌ生地をドーナツ型に流したら、焼き上がりはどんな形になるのか。
真ん中の穴はきれいに残るのか。それとも、生地が膨らんで埋まってしまうのか。
そして、ドーナツ型で焼いたものを「マドレーヌ」と呼んでよいのかも、少し気になるところです。
結論から言うと、マドレーヌはドーナツ型で焼けます。ただし、貝殻型より中央の穴まわりに火が入りやすく、生地を入れすぎると穴が浅くなったり、完全に埋まったりします。
ドーナツ型のマドレーヌは、見た目がかわいいだけではありません。穴があるぶん火が通りやすく、少量でも食べ応えが出ます。一方で、型の中央の突起に生地がくっつく、外側だけ乾く、シリコン型で焼き色がつかないなど、ドーナツ型ならではの細かな失敗もあります。
この記事で分かること
- マドレーヌをドーナツ型で焼けるのか
- ドーナツ型で焼くと穴が埋まりやすい理由
- 型に入れる生地量の目安
- シリコン製ドーナツ型で焼き色をつける方法
- マドレーヌ生地が中央の突起にくっつく原因
- へそを出しすぎず、きれいなリング形に焼くコツ
- 100均のドーナツ型を使うときの注意点
- ドーナツ型マドレーヌの保存方法
- マドレーヌをドーナツ型で焼くときのQ&A
マドレーヌはドーナツ型で焼ける
マドレーヌは、貝殻型で焼くのが定番ですが、ドーナツ型でも問題なく焼けます。
マドレーヌらしさは、貝殻の模様そのものではなく、卵・砂糖・バター・薄力粉を使った、しっとり香ばしい焼き菓子の生地にあります。
ドーナツ型で焼けば、見た目は焼きドーナツのようになります。しかし、食べたときにバターの香りがあり、軽くふくらんだ生地なら、マドレーヌとして楽しめます。
特に、プレゼント用や小さな子どもと食べるおやつには、リング形が便利です。貝殻型よりも気軽で、チョコレートやアイシングをかけてもまとまりやすい形になります。
ドーナツ型で焼くと、マドレーヌの穴が埋まりやすい理由
生地を入れすぎると中央まで膨らむ
ドーナツ型の中央には突起があります。
そこへマドレーヌ生地を多く流すと、焼成中に生地がふくらみ、突起の高さを超えます。その結果、穴が浅くなったり、焼き上がりではほとんど穴が見えなくなったりします。
ドーナツ型のマドレーヌは、型の8分目まで入れるより、6〜7分目で止めるほうが形を残しやすいです。
特に、ベーキングパウダーを使うレシピや、冷やした生地を高温で焼くレシピは膨らみやすいため、最初は少なめに入れるほうが安心です。
へそが穴側へ押し出される
マドレーヌ生地は、焼き始めの熱で外側が固まり、中央が押し上がることでへそができます。
貝殻型なら、その盛り上がりは背面の中央に出ます。ところがドーナツ型では、中央に穴があるため、膨らんだ生地がリングの内側へも広がります。
そのため、ドーナツ型では「高いへそ」を狙うより、穴が残る程度の穏やかな膨らみを目指すほうが形がきれいに仕上がります。
シリコン型は生地が横へ広がりやすい
シリコン製のドーナツ型は、金属型よりやわらかく、熱の入り方も穏やかです。
生地が立ち上がる前に横へ広がると、中央の穴に向かって生地が流れやすくなります。
セリアで販売例のあるシリコーンモールドのドーナツ型は、約縦8.8cm×横17.8cm×高さ2.2cm、耐熱温度230℃、2個入りです。オーブン使用に対応した型であれば、マドレーヌ生地にも使えます。
ただし、同じように見える型でも深さや穴の高さが異なります。初回は生地を少なめにして、焼き上がりを確認してください。
マドレーヌをドーナツ型で焼くときの生地量
まずは型の6〜7分目まで
ドーナツ型で焼くマドレーヌは、型の6〜7分目が基本です。
貝殻型では7〜8分目まで入れることもありますが、ドーナツ型は中央の穴を残す必要があります。生地をたっぷり入れるほど、穴が埋まりやすくなります。
生地の表面が、中央の突起の先端より少し下にくるくらいを目安にすると、焼き上がりのリング形を残しやすいです。
初回は1個分をグラムで量る
ドーナツ型は見た目より容量が小さいことがあります。
初めて使う型なら、1個目だけ生地を量ってください。小さめのドーナツ型なら、1個あたり15〜20g前後から試すと調整しやすいです。
焼き上がりを見て、穴が深く残りすぎたなら次回は2g増やす。穴が埋まったなら2〜3g減らす。このように少しずつ変えると、型に合う量を見つけやすくなります。
絞り袋を使うと中央の突起を汚しにくい
スプーンで生地を入れると、中央の突起に生地がつきやすくなります。
突起の上まで生地がつくと、焼成中に穴が埋まりやすくなります。さらに、焼き上がりに中央部分がちぎれやすくなります。
生地は絞り袋へ入れ、型の外周に沿って一周させるように絞ります。最初から中央へ向かって絞らないことがポイントです。
絞り袋がない場合は、厚手の保存袋の角を2〜3mmだけ切って代用できます。
ドーナツ型マドレーヌの基本配合
材料の目安
小さめドーナツ型6個分です。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 卵 | 1個 |
| グラニュー糖 | 45g |
| はちみつ | 5g |
| 薄力粉 | 55g |
| ベーキングパウダー | 1.5g |
| 無塩バター | 55g |
| 塩 | ひとつまみ |
| バニラまたはレモン皮 | 少量 |
ドーナツ型では穴を残したいため、ベーキングパウダーを多く入れすぎないことが大切です。
普段のマドレーヌでベーキングパウダー2gを使うなら、ドーナツ型ではまず1.5gにして試すと、膨らみすぎを抑えやすくなります。
生地の作り方
卵、グラニュー糖、はちみつ、塩を泡立て器で混ぜます。
砂糖のざらつきが少し落ち着いたら、薄力粉とベーキングパウダーをふるい入れます。粉気がなくなるまで混ぜ、40℃前後まで冷ました溶かしバターを2〜3回に分けて加えます。
生地につやが出たらラップをかけ、冷蔵庫で30分ほど休ませます。
ドーナツ型で焼く場合は、生地を長時間冷やしすぎないほうが扱いやすいです。バターが固まりすぎると、絞るときに中央の突起へ生地が押しつけられやすくなります。
シリコン製ドーナツ型で焼くときの温度と時間
190℃前後で短めに焼く
シリコン型は金属型より焼き色がつきにくい傾向があります。
ドーナツ型のマドレーヌは、180℃で長く焼くより、190℃前後で短めに焼くほうが、外側の香ばしさを出しやすくなります。
目安は190℃で10〜13分です。
ただし、型の深さやオーブンの癖で変わるため、最初は10分を過ぎたら確認してください。外側がきつね色になり、指で軽く押して戻れば焼き上がりです。
天板も予熱しておく
シリコン型は、天板の上にのせたまま予熱すると扱いにくいため、型をのせる前に天板だけを温めます。
生地を入れたシリコン型は、平らなまな板やトレーの上でオーブンまで運びます。予熱した天板へ静かに移してください。
天板が温かいことで、型の底からも熱が入りやすくなります。
上面だけ濃くなるなら、1段下げる
ドーナツ型は高さがあるため、上火が強いオーブンでは表面だけ濃くなりやすいです。
上面が先に色づく場合は、天板を中段から1段下げます。それでも色が早い場合は、焼き時間の後半だけアルミホイルをふんわりかぶせます。
ホイルを型へ密着させると、表面がくっつくことがあるため、山形にしてかぶせるのが安全です。
ドーナツ型からマドレーヌが外れないとき

シリコン型でも薄く油脂を塗る
シリコン型は型離れがよいといわれますが、マドレーヌ生地は砂糖とバターを含むため、中央の突起部分にくっつくことがあります。
特に、はちみつ、キャラメル、チョコレートを加えた生地は、焼き上がりが粘りやすくなります。
型には溶かしバターか無味の油を薄く塗ります。中央の突起の根元まで、刷毛で薄く広げてください。
油を塗りすぎると、穴の縁が崩れやすい
型離れが心配でも、油をたっぷり塗る必要はありません。
油が中央の突起の根元にたまると、生地が滑り、焼き上がりの穴の縁がぼやけます。型を傾けても油が流れない程度の薄さで十分です。
塗ったあと、キッチンペーパーで軽く押さえると余分な油を取りやすくなります。
焼き上がり後、1〜2分待ってから外す
焼き上がってすぐ外すと、穴の縁がまだやわらかく、ちぎれやすいです。
一方、型に入れたまま10分以上置くと、蒸気がこもり、表面がしんなりします。
焼き上がり後は1〜2分だけ置き、型を軽くひねってから、中央の穴を押し込むように外します。型を大きく反らせると、リングが割れやすくなるため避けます。
ドーナツ型で焼いたマドレーヌがパサつく原因
穴があるぶん、火が入りすぎやすい
ドーナツ型は中央が空洞のため、マドレーヌ生地の内側と外側の両方から熱が入ります。
貝殻型と同じ時間で焼くと、中心まで水分が抜け、縁が硬くなることがあります。
焼き色だけで判断せず、10分を過ぎたら中央の厚い部分を押して確認してください。弾力が戻れば、焼きすぎる前に取り出します。
生地量が少なすぎる
穴を残したいからと、生地を少なく入れすぎると、リングが薄くなります。
薄いマドレーヌは火が通るのも早く、数十秒の差で乾きやすくなります。
穴が残るぎりぎりまで減らすより、6〜7分目を守り、焼き時間を短く調整するほうが、しっとり仕上がります。
はちみつを増やしすぎている
はちみつはしっとり感を出しますが、ドーナツ型では焼き色が早く進みます。
表面が濃くなったために早く取り出すと、内側だけ生っぽくなることもあります。反対に、火を通そうと焼き続けると縁が硬くなります。
はちみつは卵1個分の生地で5g程度から始め、増やすなら次回以降にしてください。
100均のドーナツ型でマドレーヌを焼くときの注意点
オーブン対応と耐熱温度を必ず確認する
100均のドーナツ型には、シリコン製、紙製、抜き型などがあります。
すべてがオーブン対応ではありません。パッケージの「オーブン可」「耐熱温度」を確認してください。
セリアで販売例のあるシリコーンモールドのドーナツ型は耐熱温度230℃ですが、商品は店舗や時期で入れ替わるため、手元の型の表示を優先してください。
オーブントースターは使わない
オーブン対応のシリコン型でも、オーブントースター対応とは限りません。
トースターはヒーターとの距離が近く、局所的に高温になりやすいため、型が傷むおそれがあります。使用可と明記されていない限り、オーブントースターは避けます。
セリアのシリコーンモールドの別商品についても、オーブン・電子レンジは可、直火・オーブントースターは不可と案内されています。
小さな型を複数並べるときは間隔をあける
100均のドーナツ型には、2個取りの小さなシリコンモールドもあります。
複数の型を天板へ並べるときは、型同士をぴったりくっつけないでください。シリコンは熱を受けにくいため、型が密集すると中央側の焼き色が薄くなりやすいです。
型と型の間は、最低でも1cmほど空けます。
ドーナツ型マドレーヌのアレンジ
チョコレートをかけるなら、穴の内側から
ドーナツ型マドレーヌは、チョコレートをかけるだけで見た目が整います。
ただし、上から一気にかけると、穴がチョコレートで塞がりやすいです。スプーンで穴の内側を先に細くなぞり、そのあと表面へ流すと、リング形を残しやすくなります。
レモンアイシングは薄くかける
レモン果汁と粉糖のアイシングは、バターの香りを軽く見せたいときに向いています。
アイシングがゆるいと、穴の内側へ流れ込み、底にたまります。スプーンから落としたときに、線が2秒ほど残る硬さまで粉糖を加えてから使います。
きなこやシナモンは冷めてからまぶす
粉糖、きなこ、シナモンを使う場合は、マドレーヌが完全に冷めてからまぶします。
温かいうちにまぶすと、蒸気で粉が溶け、表面がまだらになります。穴の内側にも茶こしで少しずつ振ると、全体の見た目が整います。
ドーナツ型マドレーヌの保存方法
完全に冷めてから袋へ入れる
ドーナツ型で焼いたマドレーヌは、穴の内側にも熱が残ります。
表面だけ触って冷めたと思っても、穴の近くがぬるいことがあります。網の上で冷まし、穴の内側まで触ってぬるさがなければ袋へ入れます。
温かいまま袋へ入れると、内側に蒸気がこもり、表面がべたつきます。
翌日は軽く温める
翌日はバターが落ち着き、味がなじみます。
少し香りを戻したい場合は、電子レンジで5秒ほど温めます。表面の香ばしさも戻したい場合は、オーブンで150℃・2〜3分ほど温めます。
トースターを使う場合は、型ではなく、型から外したマドレーヌだけを温めます。
マドレーヌをドーナツ型で焼くときのQ&A
Q. マドレーヌ生地をドーナツ型に入れても大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。
ただし、ドーナツ型は中央に穴があるため、貝殻型より生地量を控えめにします。まずは6〜7分目まで入れてください。
Q. ドーナツ型の穴が埋まりました
A. 生地を入れすぎた、または生地が膨らみすぎた可能性があります。
次回は1個あたりの生地量を2〜3g減らし、ベーキングパウダーを少し控えめにします。生地は中央の突起を避け、外側に沿って絞ってください。
Q. ドーナツ型で焼くと、マドレーヌのへそは出ますか?
A. 出ますが、穴が浅くなることがあります。
ドーナツ型では、高いへそよりも、リングの穴を残すことを優先するほうがきれいです。生地を冷やしすぎず、ベーキングパウダーを入れすぎず、型の6〜7分目までにします。
Q. シリコン製ドーナツ型で焼き色がつきません
A. 金属型より熱が伝わりにくいことが原因です。
天板をしっかり予熱し、190℃前後で短めに焼いてみてください。上面だけ濃くなる場合は、天板を1段下げます。
Q. ドーナツ型の中央にくっついて割れました
A. 中央の突起に油脂が足りなかった、または外すタイミングが早すぎた可能性があります。
中央の突起の根元まで薄くバターを塗り、焼き上がり後は1〜2分待ってから外してください。
Q. セリアのドーナツ型でマドレーヌは作れますか?
A. オーブン対応のシリコン型なら作れます。
販売例として、セリア向けのシリコーンモールド ドーナツ型は耐熱温度230℃、2個入りと案内されています。ただし、店舗や時期で取り扱いは変わるため、購入時は必ずパッケージ表示を確認してください。
Q. ドーナツ型で焼いたマドレーヌは、揚げドーナツのようになりますか?
A. なりません。
見た目はドーナツでも、揚げていないため、食感はバター香る焼き菓子です。揚げドーナツのような油のコクや弾力は出ません。
まとめ:マドレーヌをドーナツ型で焼くなら、穴を残す生地量が決め手
マドレーヌをドーナツ型で焼くことはできます。
ただし、貝殻型と同じ量を入れると、中央の穴が埋まりやすくなります。ドーナツ型では、ふくらみを最大にするより、リング形を残すことを優先するのがきれいに仕上げる近道です。
- 生地は型の6〜7分目までにする
- 初回は1個あたりの生地量を量る
- 生地は中央の突起を避け、外側に沿って絞る
- ベーキングパウダーを入れすぎない
- シリコン型なら190℃前後で短めに焼く
- 天板を予熱しておく
- 中央の突起にも薄く油脂を塗る
- 焼き上がり後は1〜2分待ってから外す
ドーナツ型は、マドレーヌを少し違う表情にしてくれる型です。
貝殻型がなくても、バターの香りとしっとりした生地があれば、焼きたてを楽しみにしたくなるマドレーヌは作れます。