マドレーヌはアーモンドプードルなしでも作れる?薄力粉だけでおいしく焼く配合と失敗回避

焼こうと思って材料を並べたあと、レシピの途中で「アーモンドプードル10g」の文字に手が止まる。

買いに行くほどの量ではない。けれど、抜いたら失敗しそう。薄力粉で埋めてもいいのか、そもそもマドレーヌとして成立するのか、不安になる。

でも、マドレーヌはアーモンドプードルなしでも作れます。むしろ、薄力粉をベースにしたシンプルなマドレーヌは珍しくありません。アーモンドプードルは必須材料というより、しっとり感・コク・口どけを少し底上げする材料です。

この記事で分かること

  • マドレーヌはアーモンドプードルなしで作れるのか
  • アーモンドプードルを抜くと何が変わるのか
  • 薄力粉で代用する場合の考え方
  • アーモンドプードルなしで硬くなる原因
  • しっとり感を補う材料と焼き方
  • へそが出ないときの見直し方
  • きな粉・片栗粉・コーンスターチで代用できるか
  • アーモンドプードルなしマドレーヌのQ&A
目次

マドレーヌはアーモンドプードルなしでも作れる

結論から言うと、マドレーヌはアーモンドプードルなしでも問題なく作れます。

実際、薄力粉・砂糖・卵・バター・ベーキングパウダーを中心にしたマドレーヌレシピは多く、アーモンドプードルを使わない配合も一般的です。クックパッドにも、薄力粉を中心にしたアーモンドプードルなしのマドレーヌ系レシピが複数掲載されています。

アーモンドプードルが多く使われる代表的な焼き菓子は、どちらかというとフィナンシェです。フィナンシェは卵白とアーモンドプードルを使うことが多く、マドレーヌは全卵と薄力粉をベースにすることが多い、という違いがあります。

つまり、「アーモンドプードルがないからマドレーヌにならない」という心配は不要です。

アーモンドプードルなしにすると何が変わる?

香ばしさは少し控えめになる

アーモンドプードルは、アーモンドを粉末状にした材料です。生地に入れると、ナッツ由来の香ばしさやコクが加わります。

なしで作ると、その香ばしさは控えめになります。

ただし、これは悪い変化ではありません。薄力粉だけのマドレーヌは、卵とバターの香りが素直に出ます。レモンの皮やバニラを入れるなら、アーモンドの香りがないぶん、軽く澄んだ味に仕上がりやすくなります。

口どけは少ししっかりする

アーモンドプードルにはグルテンが含まれないため、小麦粉だけで作るより、ほろっと崩れるような食感を出しやすいとされています。

そのため、アーモンドプードルなしで薄力粉だけにすると、食感は少ししっかりします。

特に、粉を入れたあとに混ぜすぎると、口どけが重くなりやすいです。アーモンドプードルなしで作るときほど、混ぜ方は丁寧にしたいポイントです。

翌日のしっとり感に差が出ることがある

アーモンドプードルに含まれる油分は、生地をしっとりさせ、口どけをよくする働きがあるとされています。

そのため、アーモンドプードルなしのマドレーヌは、焼きたてではおいしくても、翌日に縁の乾きが少し出やすくなることがあります。

対策は、アーモンドプードルを無理に買うことだけではありません。はちみつを少量入れる、焼きすぎない、完全に冷ましてから袋に入れる。この3つで、薄力粉だけでもかなり食べやすくなります。

アーモンドプードルなしなら薄力粉で代用していい?

少量なら薄力粉で置き換えてよい

レシピに「アーモンドプードル10g」とある程度なら、薄力粉10gで置き換えて大丈夫です。実際に、基本のマドレーヌレシピでも「アーモンドプードルがない場合は薄力粉で」と案内されている例があります。

たとえば、以下のように考えます。

元の配合アーモンドプードルなしの場合
薄力粉50g+アーモンドプードル10g薄力粉60g
薄力粉80g+アーモンドプードル20g薄力粉100g
薄力粉90g+アーモンドプードル10g薄力粉100g

ただし、アーモンドプードルを薄力粉に置き換えると、生地は少し締まりやすくなります。粉を足したぶんだけ、混ぜすぎに注意してください。

置き換えたら、混ぜ終わりを早めにする

薄力粉だけで作るときは、粉を入れてから長く混ぜないことが大切です。

粉気が完全に見えなくなってから、さらに「なめらかにしよう」と混ぜ続けると、生地が粘りやすくなります。

目安は、ゴムベラで底から返して、粉の白い筋がほぼ消えたところ。そこから溶かしバターを加える工程があるなら、粉を入れた段階で完璧に混ぜ切らなくても大丈夫です。

20g以上置き換えるなら、しっとり補助を入れる

アーモンドプードルが20g以上入るレシピをすべて薄力粉に置き換えると、仕上がりがやや硬く感じることがあります。

その場合は、以下のどれかを足すとバランスを取りやすくなります。

  • はちみつを5〜10g入れる
  • 砂糖の一部をきび砂糖にする
  • 焼き時間を1分短めから確認する
  • 焼き上がり後、乾かしすぎず袋で保存する

はちみつを入れる場合は、入れすぎると焼き色が濃くなりやすいため、最初は少量で十分です。

アーモンドプードルなしで硬くなる原因

粉を増やしたあと、いつも通り混ぜている

アーモンドプードル10gを薄力粉10gに替えると、見た目の粉量は同じでも、生地の性質は少し変わります。

アーモンドプードルにはグルテンがありませんが、薄力粉にはグルテンのもとになるたんぱく質があります。そのため、薄力粉だけにして混ぜ続けると、焼き上がりが詰まりやすくなります。

「薄力粉で代用したら硬くなった」というときは、代用そのものより、混ぜ方が原因になっていることが多いです。

焼き色をつけようとして焼きすぎている

アーモンドプードルなしの生地は、香ばしさが控えめに感じることがあります。

そこで「もう少し焼いたほうがおいしそう」と1〜2分延長すると、縁から乾きます。マドレーヌは小さいため、たった1分でも食感が変わります。

焼き上がりは、中央に竹串を刺して生地がべったり付かなければ十分です。縁が濃いきつね色になっているなら、中央が少し淡く見えても焼きすぎに向かっています。

冷める前に袋へ入れている

しっとりさせたいと思って、焼き上がってすぐ袋へ入れるのは逆効果です。

熱が残ったまま密封すると、袋の内側に水滴がつき、表面が湿ります。その後、時間がたつと食感がぼやけたり、表面だけべたついたりします。

型から外したら網にのせ、底面まで湯気が抜けてから袋へ入れます。

アーモンドプードルなしでもしっとり作るコツ

溶かしバターは熱いまま入れない

溶かしバターが熱すぎると、生地がだれやすくなり、焼いたときにふくらみが鈍くなることがあります。

目安は、触ると温かいけれど熱くない程度。人肌より少し温かいくらいまで冷ましてから入れます。

一気に流し込まず、2〜3回に分けて加えると分離しにくく、口どけも安定します。

生地は30分〜1時間休ませる

アーモンドプードルなしの生地は、薄力粉の存在感が出やすいため、生地を休ませて水分をなじませると扱いやすくなります。

冷蔵庫で30分〜1時間休ませると、型に入れたときに流れすぎず、焼き上がりも安定しやすくなります。

休ませたあと、生地が硬いからといって何十回も練り直さないでください。ゴムベラで底から2〜3回返す程度で十分です。

はちみつを少量だけ使う

アーモンドプードルなしで翌日のパサつきが気になるなら、はちみつを5〜10g入れる方法があります。

はちみつは甘みだけでなく、焼き菓子のしっとり感を助ける材料として使われることがあります。アーモンドプードルのようなナッツのコクは出ませんが、乾いた印象をやわらげる目的には使いやすいです。

ただし、はちみつを増やしすぎると焼き色が濃くなりやすくなります。最初は少量で試してください。

きな粉・片栗粉・コーンスターチで代用できる?

マドレーヌはアーモンドプードルなしでも作れる?薄力粉だけでおいしく焼く配合と失敗回避
©Gemini

きな粉は「代用」ではなく、きな粉味になる

きな粉はアーモンドプードルの代用として挙げられることがありますが、マドレーヌに使うと味が大きく変わります。

アーモンドのさりげないコクではなく、はっきりしたきな粉風味になります。cottaの検証でも、きな粉はアーモンドプードルの代用というより、濃いきな粉味の印象になり、水分を吸いやすいとされています。

プレーンのマドレーヌを作りたいなら、きな粉より薄力粉で置き換えるほうが自然です。

片栗粉は口どけが変わりすぎる

片栗粉を少量入れると、ほろっとした軽さが出ることはあります。

ただし、入れすぎるとマドレーヌらしいふんわり感より、少しもろい食感に寄ります。アーモンドプードルの香ばしさや油分は補えないため、基本の代用としては薄力粉のほうが扱いやすいです。

コーンスターチは少量なら軽さを出せる

薄力粉の一部をコーンスターチにすると、食感が少し軽くなることがあります。

ただし、アーモンドプードルの代わりに全量をコーンスターチへ置き換えると、コクは出ません。使うなら、アーモンドプードル10gのうち、薄力粉7g+コーンスターチ3g程度から試すのが無難です。

アーモンドプードルなしでも「へそ」は出る?

へそに大きく関わるのは、アーモンドプードルより温度差

マドレーヌのへそは、アーモンドプードルの有無だけで決まるものではありません。

大きく関わるのは、生地を休ませたか、冷えた生地を十分に予熱したオーブンへ入れたか、焼き始めの熱が足りていたかです。

アーモンドプードルなしでも、生地を休ませ、予熱をしっかり行えばへそは出ます。

薄力粉だけの生地は、混ぜすぎるとへそが鈍くなる

薄力粉だけに置き換えた生地を混ぜすぎると、中央が持ち上がりにくくなることがあります。

へそを出したいなら、次の流れを守ってください。

  1. 粉類を入れたら混ぜすぎない
  2. 溶かしバターは熱すぎない状態で入れる
  3. 生地を冷蔵庫で30分〜1時間休ませる
  4. 予熱完了後、さらに5分ほど庫内を安定させる
  5. 型の7〜8分目まで入れてすぐ焼く

材料を変えるより、焼く直前の動線を整えるほうが効果的です。

アーモンドプードルなしマドレーヌの基本配合

アーモンドプードルなしで作るなら、まずはシンプルな同割に近い配合が扱いやすいです。

材料の目安

シェル型6〜8個分

材料分量
1個
砂糖50g
薄力粉60g
ベーキングパウダー2g
無塩バター60g
はちみつ5〜10g
レモン皮またはバニラ少量

はちみつを入れる場合は、砂糖を5gほど減らしても構いません。甘さをしっかり出したいなら、最初は砂糖を減らさず作っても大丈夫です。

作り方の流れ

卵と砂糖を混ぜ、薄力粉とベーキングパウダーをふるって加えます。

粉気が少し残るくらいで、冷ました溶かしバターを2〜3回に分けて混ぜます。生地を冷蔵庫で30分〜1時間休ませ、型の7〜8分目まで入れて焼きます。

焼成は180℃前後を目安にし、10分を過ぎたあたりから縁の色を確認します。家庭用オーブンは差が大きいため、初回は焼き時間よりも「縁の色」と「中央の火通り」を見てください。

アーモンドプードルなしで作るときのQ&A

Q. アーモンドプードルなしだと、安っぽい味になりますか?

A. なりません。

アーモンドプードルを入れるとコクや香ばしさは出ますが、なしの場合は卵とバターの香りが素直に出ます。レモン皮やバニラを少量加えると、シンプルでも物足りなさを感じにくくなります。

Q. レシピにアーモンドプードル10gとあります。薄力粉10gでいいですか?

A. 基本的には薄力粉10gで置き換えて大丈夫です。基本レシピでも、アーモンドプードルがない場合は薄力粉で代用できる例があります。

ただし、薄力粉だけにすると少し締まりやすいため、粉を入れたあとの混ぜすぎに注意してください。

Q. アーモンドプードルなしにしたらパサつきました

A. 焼きすぎ、混ぜすぎ、保存のタイミングを見直してください。

次回は、焼き時間を1分短めに確認し、はちみつを5gだけ入れてみてください。焼き上がり後は網で冷まし、底まで湯気が抜けてから袋へ入れると、翌日の乾きが出にくくなります。

Q. アーモンドプードルなしだと、へそが出ませんか?

A. 出ます。

へそはアーモンドプードルよりも、生地温度・予熱・ベーキングパウダー・型に入れる量の影響が大きいです。生地を冷やし、十分に予熱したオーブンへ入れれば、薄力粉だけでもへそは狙えます。

Q. 米粉で代用できますか?

A. 米粉でも作れますが、薄力粉と同じ仕上がりにはなりません。

米粉はグルテンがないため、もっちり感やほろっとした食感に寄ることがあります。プレーンなマドレーヌとして安定させたいなら、まずは薄力粉で置き換えるほうが扱いやすいです。

Q. アーモンドプードルなしなら、バターを増やしたほうがいいですか?

A. 最初から増やさないほうが安全です。

バターを増やすとコクは出ますが、生地が重くなったり、型離れが悪くなったりすることがあります。まずは配合を大きく変えず、はちみつ少量・焼きすぎ防止・保存方法で調整するのがおすすめです。

Q. フィナンシェもアーモンドプードルなしで作れますか?

A. フィナンシェはアーモンドプードルの存在感が大きい焼き菓子なので、なしにすると別物になりやすいです。

マドレーヌは薄力粉ベースで作れるため代用しやすいですが、アーモンドプードルを多く使うお菓子では、代用すると仕上がりが大きく変わるとされています。

まとめ:マドレーヌはアーモンドプードルなしでも、薄力粉だけで十分おいしく焼ける

マドレーヌは、アーモンドプードルなしでも作れます。

アーモンドプードルは、香ばしさ・コク・しっとり感を足す材料ですが、必須ではありません。少量なら、同量の薄力粉で置き換えて大丈夫です。

ただし、薄力粉だけにすると少し硬くなりやすいため、次の点を意識してください。

  • 粉を入れたあと混ぜすぎない
  • 溶かしバターは熱いまま入れない
  • 生地を30分〜1時間休ませる
  • 焼きすぎない
  • 翌日食べるなら、はちみつを少量入れる
  • 完全に冷ましてから袋へ入れる

アーモンドプードルがない日は、無理に買い足さなくても大丈夫です。

その代わり、混ぜ方と焼き時間を少しだけ丁寧に見る。そうすれば、薄力粉だけでも、バターと卵の香りがまっすぐ立つ、素直でおいしいマドレーヌに仕上がります。