フルーツタルトのレシピ|果物が水っぽくならない下ごしらえと美しい並べ方

色とりどりの果物をたくさんのせたのに、切った瞬間にフルーツが崩れたり、果汁でタルト台がしんなりしたりすると残念ですよね。

フルーツタルトをきれいに仕上げるポイントは、果物の種類を増やすことではありません。水分をしっかり取り、大きな果物から順番に並べ、最後に小さなベリーで隙間を埋めることが大切です。

この記事ではタルト生地やカスタードクリームの詳しい作り方を繰り返さず、焼成済みのタルト台を使った組み立て方と果物別の下ごしらえに焦点を絞ります。

この記事で分かること

  • 18cmのフルーツタルトに必要な材料と果物の量
  • タルトにフルーツをきれいに並べる方法
  • 果汁でタルト台が湿るのを防ぐ方法
  • いちご・ぶどう・桃など果物別の下ごしらえ
  • ブルーベリータルトの簡単レシピ
  • 桃タルトの簡単レシピ
  • ポワールタルトの焼き込みレシピ
  • 季節ごとの果物の組み合わせ
  • フルーツタルトを作るタイミングと保存方法

フルーツタルトの基本的な組み合わせ

フルーツタルトは、タルト台、クリーム、果物を重ねて作るのが基本です。

辻調理師専門学校でも、アーモンドクリームやカスタードクリーム、ベリーなどを組み合わせた構成が紹介されています。

家庭では、次のような構成にすると作りやすくなります。

役割使用するもの
タルト台サクサクした土台空焼きまたはアーモンドクリーム入り
防湿層果汁やクリームの水分を防ぐホワイトチョコレート
クリーム果物を固定するカスタードクリーム
フルーツ味・色・高さを加えるいちご、ぶどう、桃、ブルーベリーなど
仕上げつやを出して乾燥を防ぐナパージュまたはアプリコットジャム

市販のタルト台やカスタードクリームを使えば、果物の下ごしらえと盛り付けだけで作ることも可能です。

基本のフルーツタルトレシピ

直径18cmのタルト1台分です。果物の種類や大きさによって使用量が変わるため、合計350~450gを目安にしてください。

材料

材料分量
焼成済みの18cmタルト台1台
カスタードクリーム250~300g
ホワイトチョコレート20g・省略可能
好みの果物合計350~450g
ナパージュ30~40g
ピスタチオやミント適量・省略可能

果物の組み合わせ例は次のとおりです。

  • いちご:6個
  • 種なしぶどう:8~10粒
  • 桃:1個または缶詰の半割り2個
  • ブルーベリー:30~40g

すべてを用意する必要はありません。色の異なる果物を3~4種類選ぶと、まとまりのあるフルーツタルトになります。

タルト台とカスタードを冷ます

タルト台とカスタードクリームは、中心まで完全に冷ましておきます。

温かいタルト台へクリームを入れると、バターが緩んで生地が湿りやすくなります。温かいカスタードを詰めるのも避けましょう。

タルト台やアーモンドクリームは前日に準備し、当日に果物を飾ると作業を分散できます。

タルト台に防湿層を作る

ホワイトチョコレートを湯せんまたは電子レンジで溶かし、タルト台の内側へ薄く塗ります。冷蔵庫に入れ、チョコレートが固まるまで冷やしてください。

チョコレートの層がカスタードや果汁を遮り、タルト台のサクサク感を保ちやすくなります。

富澤商店の桃タルトでも、焼成済みのタルト台へコーティングチョコレートを塗り、水気を切った桃を使用しています。

果物を切って水分を取る

果物は洗った後、キッチンペーパーで水分をしっかり拭き取ります。缶詰の果物はザルに上げ、さらにキッチンペーパーへ置いてシロップを切ってください。

切った果物を長時間置くと果汁が出やすくなるため、タルトへ盛り付ける直前に切るのがおすすめです。

カスタードクリームを詰める

冷えたカスタードクリームを軽くほぐし、タルト台へ詰めます。中央を少し高く、外側を低くすると、果物を立体的に並べやすくなります。

クリームを縁まで入れると、果物をのせたときにあふれる可能性があります。タルト台の高さより少し低い位置までにしましょう。

大きな果物から並べる

外側から中心へ向かって果物を並べます。

  • 外側:いちご、桃、メロンなど大きな果物
  • 中間:ぶどう、バナナ、パイナップル
  • 隙間:ブルーベリーや小さなベリー
  • 中心:いちご、ぶどう、桃など高さを出せる果物

最初にブルーベリーなどの小さな果物を置くと、後から大きな果物を並べにくくなります。大きい果物から配置し、最後に小さな果物で隙間を埋めましょう。

ナパージュを塗る

商品表示に従ってナパージュを温め、果物の表面へ刷毛で薄く塗ります。

ナパージュがない場合は、アプリコットジャム30gに水小さじ1程度を加えて温め、ザルでこしたものでも代用できます。

基本のフルーツタルトでも、色とりどりの果物を盛り付け、ナパージュで仕上げる方法が採用されています。

完成後は冷蔵庫で30分ほど冷やし、クリームと果物を落ち着かせてから切り分けます。

フルーツタルトに使う果物の下ごしらえ

果物ごとに水分量や変色のしやすさが異なります。すべて同じ方法で処理するのではなく、特徴に合わせて準備しましょう。

果物切り方・使い方下ごしらえのポイント
いちご半分または4等分ヘタを取る前に洗い、水分を拭く
ぶどう小粒は丸ごと、大粒は半分種なしを選び、切り口の果汁を拭く
アプリコ薄切りまたは半割り缶詰やコンポートはシロップを切る
りんご薄切りまたはコンポート変色を防ぎ、少し柔らかくして使う
バナナ5~7mmの斜め切り変色しやすいため直前に切る
パイナップル小さめの扇形や角切り芯を取り、余分な果汁を拭く
ブルーベリー丸ごと洗った後、完全に乾かす
プラム皮付きの薄いくし切り熟しすぎていないものを選ぶ
ポワール薄切り缶詰やコンポートの水気を切る
ベリー丸ごとまたはソース冷凍品は解凍後の水分に注意する
メロン薄切りまたは小さな丸形水分が多いため食べる直前にのせる
薄いくし切り変色と水分を防ぎ、直前に切る

いちごは高さと赤色を生かす

いちごは、外側へ寝かせて並べる方法と、中央へ立てて高さを出す方法を組み合わせるときれいに仕上がります。

同じ大きさのいちごだけを使う必要はありません。大きないちごを外側、小さないちごを中央や隙間に使うと無駄なく配置できます。

ぶどうは大きさによって切り方を変える

小粒の種なしぶどうは丸ごと使えます。シャインマスカットなど大粒のぶどうは半分に切り、断面を見せると色とみずみずしさが引き立ちます。

切った後はキッチンペーパーへ置き、表面に出た果汁を軽く取ってください。

アプリコは果物とつや出しの両方に使える

「アプリコ」はアプリコット、つまりあんずを指す表現として使われます。

生のアプリコットが手に入りにくい場合は、缶詰やコンポートが便利です。オレンジ色が加わるため、いちごやブルーベリーともよく合います。

アプリコットジャムは、水で少し薄めて加熱すると、フルーツタルトのつや出しにも利用できます。

りんごとバナナは変色を防ぐ

りんごやバナナは、切った断面が空気に触れることで褐色に変化します。農林水産省も、りんごやバナナの変色には酸化が関係していると説明しています。

レモン果汁またはオレンジ果汁を薄く絡め、キッチンペーパーで余分な水分を取ってから飾りましょう。

りんごは生のままだとタルト台と食感がなじみにくいため、薄切りにするか、砂糖とレモン汁で短時間煮たコンポートにするのがおすすめです。

パイナップルとメロンは水分をしっかり取る

パイナップルとメロンは果汁が多いため、大きく切りすぎるとカスタードが水っぽくなりやすくなります。

小さめに切り、キッチンペーパーへ置いてから使用してください。メロンは時間がたつと水分が出やすいため、食べる直前の盛り付けに向いています。

ベリーとプラムで酸味を加える

いちご、ブルーベリー、ラズベリーなどのベリー類は、甘いカスタードへ酸味を加えられます。

プラムも酸味が強いため、バナナや桃など甘い果物と組み合わせると味のバランスが整います。皮の色を生かし、薄いくし切りにして使いましょう。

冷凍ベリーは解凍時に果汁が出やすいため、そのまま飾るより、煮詰めてソースやジャムとして使用するのがおすすめです。

季節別のフルーツ組み合わせ例

フルーツタルトのレシピ|果物が水っぽくならない下ごしらえと美しい並べ方
©Gemini

旬の果物を中心に3~4種類選ぶと、味と見た目をまとめやすくなります。

季節おすすめの組み合わせ
いちご・ブルーベリー・ベリー・アプリコ
桃・メロン・パイナップル・ブルーベリー
ぶどう・プラム・ポワール・りんご
通年バナナ・缶詰の桃・パイナップル・ブルーベリー

赤、黄色、緑、紫など、色が異なる果物を選ぶと華やかになります。ただし、種類が多すぎると味がまとまりにくいため、基本は3~4種類がおすすめです。

ブルーベリータルトの簡単レシピ

ブルーベリーレシピの中でも、焼成済みタルト台を使う方法なら短時間で作れます。

材料

  • 焼成済み18cmタルト台:1台
  • カスタードクリーム:250g
  • ブルーベリー:180~200g
  • レモンの皮:少量
  • ナパージュ:30g

作り方

タルト台へカスタードを詰め、洗って完全に乾かしたブルーベリーを外側から並べます。隙間ができないよう中央までブルーベリーを重ね、ナパージュを塗ってください。

仕上げにレモンの皮を少量削ると、ブルーベリーの甘酸っぱさが引き立ちます。

桃タルトの簡単レシピ

桃レシピでは、生の桃だけでなく缶詰も使用できます。形を崩さず簡単に盛り付けたい場合は、硬さが安定している缶詰が便利です。

材料

  • 焼成済み18cmタルト台:1台
  • カスタードクリーム:250g
  • 生の桃:2個、または白桃缶:半割り4個
  • ブルーベリーまたはベリー:30g
  • ナパージュ:30g

作り方

桃を薄いくし切りにし、水分をキッチンペーパーで取ります。カスタードを詰めたタルト台へ、桃を少しずつ重ねながら円形に並べてください。

中央にブルーベリーやベリーを置き、ナパージュを薄く塗ります。生の桃は変色しやすいため、切ってから時間を置かずに仕上げましょう。

ポワールタルトの焼き込みレシピ

ポワールはフランス語で洋梨を意味します。ポワールレシピでは、カスタードへ飾る方法だけでなく、アーモンドクリームと一緒に焼き込む方法も定番です。

材料

  • 焼く前の18cmタルト台:1台
  • アーモンドクリーム:200g
  • 洋梨の缶詰:半割り3~4個
  • アプリコットジャム:30g
  • 水:小さじ1

作り方

洋梨の水分をしっかり取り、3~5mm程度の薄切りにします。タルト台へアーモンドクリームを入れ、その上へ洋梨を少しずつずらしながら並べてください。

170℃に予熱したオーブンで40~50分焼きます。焼き上がって粗熱が取れたら、水で薄めて温めたアプリコットジャムを塗りましょう。

富澤商店の基本レシピでも、水気を切った洋梨をアーモンドクリームの上へ並べ、170℃で焼く方法が紹介されています。

フルーツタルトをきれいに切るポイント

完成したフルーツタルトは、冷蔵庫でクリームを落ち着かせてから切ります。

包丁をお湯で温め、水分を拭き取ってから、前後に大きく動かして切ってください。一切れごとに刃についたクリームを拭くと、断面をきれいに保てます。

上から強く押すと果物が沈んだり、タルト台が割れたりするため注意しましょう。

フルーツタルトに関するQ&A

フルーツの選び方や、作るタイミングについてよくある疑問をまとめました。

18cmのタルトに果物はどのくらい必要ですか?

果物の大きさや盛り付け方によりますが、合計350~450gが目安です。

高さを出してたっぷり盛り付ける場合は、多めに用意してください。余った果物は無理にのせず、ヨーグルトやデザートに使用できます。

市販のタルト台でも作れますか?

作れます。市販のタルト台へ溶かしたホワイトチョコレートを薄く塗り、カスタードと果物をのせれば簡単に作れます。

商品によって大きさや深さが異なるため、カスタードの量を調整してください。

冷凍フルーツは使えますか?

使用できますが、解凍すると果汁が出やすいため、飾りにはあまり向いていません。

完全に解凍して水分を取るか、砂糖と一緒に煮詰めてソースやジャムとして使うのがおすすめです。

ナパージュなしでも作れますか?

作れます。ナパージュがない場合は、アプリコットジャムを少量の水で薄め、温めてから塗る方法があります。

ナパージュもジャムも使わない場合は、果物が乾燥しやすいため、食べる直前に仕上げましょう。

前日に作ってもよいですか?

タルト台やアーモンドクリームは前日に準備できます。ただし、果物を飾った状態で長時間保存すると、果汁が出てタルト台が湿りやすくなります。

タルト台とクリームを事前に準備し、果物の盛り付けは食べる当日に行うのがおすすめです。

完成したフルーツタルトは何日持ちますか?

カスタードクリームと生の果物を使用しているため、冷蔵庫で保存し、基本的には作った当日中を目安に食べ切りましょう。

室温に長時間置かず、持ち運ぶ場合は保冷剤と保冷バッグを使用してください。

まとめ

フルーツタルトをきれいに仕上げるには、果物の種類よりも水分の処理と並べる順番が重要です。

タルト台とカスタードを完全に冷まし、果物の水分をキッチンペーパーで取ってから盛り付けます。大きな果物を先に並べ、ぶどうやブルーベリーなど小さな果物で隙間を埋めると、立体感のある仕上がりになります。

いちごやベリーを使う春、桃やメロンを使う夏、ぶどうやポワールを使う秋など、季節に合わせて果物を入れ替えれば、同じ基本レシピでさまざまなフルーツタルトを楽しめます。